【機械遺産】Vol.08
時代を画した国産腕時計
ローレル/初代グランドセイコー/クオーツ アストロン35SQ
日本では1873(明治6)年、時刻制度が不定時法から現行の定時法へ変更され、和時計から西洋式時計への転換が急速に進んだ。服部金太郎が1892(明治25)年に服部時計店の工場として設立した精工舎では、懐中時計製造で精密加工や組立技術を培い、腕時計製造に必要な技術を集積。そして1913(大正2)年、服部時計店は国産初の腕時計「ローレル」を発売した。
戦後になるとそれまで培ってきた時計技術の粋を結集し、1960(昭和35)年に「初代グランドセイコー」が誕生。国産では初めてスイス・クロノメーター検査基準優秀級規格と同等の高精度を実現した。1969(昭和44)年には世界初のクオーツ式腕時計「クオー...