【機械遺産】Vol.16
〜日本機械学会 機械遺産 第68号〜
フジ自動マッサージ機
― 世界初の量産型マッサージチェア ―
本機は、フジ医療器製作所(現 (株)フジ医療器)を創業した藤本信夫が1954(昭和29)年につくった、世界初の量産型マッサージチェア第1号機である。タイル掃除用ブラシを製造販売していた藤本は、銭湯で専門職の手を使わず気軽にマッサージができる機械をつくりたいとの思いを実現するために、もみ玉に軟式野球用ボールを用いたり、アームの上下調節機構に自転車用チェーンを使用したりするなど、資材調達に苦労しながら試行錯誤を繰り返し、ようやく完成にこぎ着けた。
側面に取り付けられたハンドルを回転させることで、もみ玉が上下に移動するシンプルな構造だったが、「人の手や道具を使って、たたく、もむ」という従来の概...