【機械遺産】Vol.02
民間航空機用 FJR710ジェットエンジン
FJR710ジェットエンジンは、1971(昭和46)年に通商産業省工業技術院(現 産業技術総合研究所)の大型プロジェクト「航空機用ジェットエンジンの研究開発」の下で開発された、わが国初の高バイパス比ターボファンエンジン※である。ターボジェットエンジンより推力が大きく、省エネルギー性にも優れていた。要素研究と運転試験を航空宇宙技術研究所(現 JAXA)が担当し、石川島播磨重工業株式会社(現 株式会社IHI)、三菱重工業株式会社、川崎重工業株式会社の3社が設計試作を担当した。
このエンジンの高空性能試験が英国国立ガスタービン研究所(当時)で行われ、その高度な技術は国際的にも高く評価され、アメ...