FitLive カスタマーサクセスセンタでは、多くの空気圧縮機をはじめ、さまざまな当社製品の状態を監視するとともにこれまでに蓄積された稼働データの分析に力を入れる。
2015年にスタートしたIoT対応クラウド監視サービス“FitLive”。つなげる・つながる機能によってメンテナンスのあり方を大きく変えるとともに、お客さまの工場におけるIoT化の推進に貢献しています。今回は空気圧縮機にFitLiveサービスが初めて導入された時から、ともに成長してきたサービスエンジニアの取り組みをご紹介します。
画像1: 【熱きサービスエンジニア・3】
FitLive カスタマーサクセスセンタ[FitLive編]
画像2: 【熱きサービスエンジニア・3】
FitLive カスタマーサクセスセンタ[FitLive編]

FitLive カスタマーサクセスセンタ
所在地 : 〒101-0021 東京都千代田区外神田一丁目5番1号 住友不動産秋葉原ファーストビル

チームワークで仕事を進めるサービス事業部。

空気圧縮機のサービスエンジニアからFitLiveサービスのスペシャリストに

 日立産機システムの主力製品、空気圧縮機は、お客さまに永く安心してお使いいただくために日常的な保守点検と、定期的なメンテナンスが欠かせません。当社のサービスエンジニアは空気圧縮機が良好な状態で稼働できるよう、高い技術力と使命感を持って全国のお客さまのご期待にお応えしてきましたが、2015年にIoT対応クラウド監視サービス“FitLive”が導入されて以来、サービスエンジニアの仕事は大きく変わってきました。それがTBM(時間基準保全)から、24時間365日リアルタイムに稼働状況を把握した上でメンテナンスをご提供するというCBM(状態基準保全)への進化です。2012年の入社時から空圧関連製品のサービスエンジニアとして空気圧縮機と向き合い、FitLiveサービスがスタートした時の感動も体験した鈴木宏基は、今、FitLive カスタマーサクセスセンタのスタッフとして、FitLiveの新たな可能性を開こうとしています。

画像3: 【熱きサービスエンジニア・3】
FitLive カスタマーサクセスセンタ[FitLive編]

鈴木宏基 (2012年入社)
2012年に埼玉サービスに配属、2014年に福島サービスへ異動、2020年にサービス戦略部 LCM・FitLiveグループに配属、2021年からカスタマーサクセスセンタに配属

空気圧縮機と向き合い、その特性を学んで深めた自信

 「サービスエンジニアとして、お客さまの空気圧縮機の日常点検や整備、故障時の修理や部品交換などのメンテナンス全般を、2012年の入社以来、埼玉サービスステーションで2年、2014年からは福島サービスステーションで担ってきました」と語る鈴木。しかし入社後の2年間は、経験も浅く、技術力にも自信がなかったと言います。

 実際にお客さまの工場に行くと新型の空気圧縮機があれば、自分の年齢を超えるようなものもあります。さらには空冷や水冷、大きさや出力、吐き出す空気量も違うなど、1台1台ことごとく違います。

 「時には、それまで見たことのないような空気圧縮機に出会うこともあり、戸惑うことばかり。自信をなくして落ち込んだり、先輩の仕事ぶりに感心するだけの毎日でした」。

 サービスエンジニアとして経験を重ねる中で、鈴木は空気圧縮機がお客さまにとっていかに重要かを実感する機会が何度もありました。

 「先輩からは、空気圧縮機が止まるとお客さまはまったく生産ができなくなってしまうんだよと言われていたものの、いざ現場に駆けつけてみると、お客さまが想像以上にお困りになっているかが切実に分かり、すぐに対応できない自分の未熟さを痛感しました」と鈴木。しかし2年、3年と経験を重ねていくうちに、徐々にモータやベアリング、潤滑油、フィルターなど、基本的なチェックポイントを自分の目で見極める力が付き、成長を実感できるようになったと言います。

FitLiveの登場で変化したサービスエンジニアの仕事

 サービスエンジニアとしてのキャリアを重ねていた鈴木にとって、2015年のFitLiveサービスのローンチングは大きな驚きでした。

 「福島サービスステーションに異動してから、FitLiveサービスが正式にリリースされました。最初はコンセプトや機能などがよく理解できませんでしたが、大きな魅力を感じました」と語る鈴木。新しいものが好きな性格もあって、同サービスを最初に導入されたお客さま先での立ち会いに、「ぜひ行かせてください」と上司に頼み込むほど。

 「現場で空気圧縮機とFitLiveがつながって、さまざまな状態監視データが見られることを確認した時には、サービスエンジニアにとってもお客さまにとっても、とても便利な時代が来たな、と驚きました」と当時を振り返る鈴木。「例えば遠隔地のお客さまの場合、トラブルが発生してもすぐに駆けつけることができません。電話越しで様子をお聞きしても正確に機械の状態を把握できないこともあるので、空気圧縮機とリアルタイムにつながることができれば、そのメリットは大きいはず」と考えた鈴木は、その後、担当するお客さまにFitLiveサービスを次々とご提案。便利さを実感されたお客さまが、ご契約されることが増えていきました。

 「どこにいても空気圧縮機の様子がタブレットで分かるし、トラブルが発生したら自動でメールが飛んできますのでサービスの質が変わりましたね」と鈴木は当時を振り返ります。

画像: 日立産機システム本社内に置かれたFitLive カスタマーサクセスセンタ。

日立産機システム本社内に置かれたFitLive カスタマーサクセスセンタ。

画像: 端末から約1万台の機械の稼働状態を監視することで、個々の機械の最適な運用方法のご提案につなげる。

端末から約1万台の機械の稼働状態を監視することで、個々の機械の最適な運用方法のご提案につなげる。

画像: お客さまにご満足いただける提案ができるようチームで検討を重ねる。

お客さまにご満足いただける提案ができるようチームで検討を重ねる。

もっと多くのお客さまにFitLiveの可能性をお伝えするために

 FitLiveサービスの機能や特長を現場で体験してきた鈴木は、2020年、サービス戦略部LCM・FitLiveグループに配属されることになりました。仕事は、FitLiveサービスの契約管理やお客さまからのお問い合わせへの対応、そしてFitLiveに接続する機械をいかに増やしていくかを考えること。「ご契約いただいているお客さまの空気圧縮機が故障していることを遠隔監視により把握したら、私達から直接お客さまにご連絡するだけではなく、その後の対応をご提案することもあります」と鈴木。この頃から、FitLiveは空気圧縮機のリアルタイムの監視データを見るだけから、監視データを蓄積・分析することで、最適なメンテナンスサービスをご提案できるIoT化したサービスであることをお客さまに理解いただけるようになってきたと言います。

 2021年、鈴木は新設されたカスタマーサクセスセンタに配属。産業用インクジェットプリンタやポンプ、ホイストなど、空気圧縮機以外の当社製品を対象に、FitLiveサービスを拡大していく取り組みを支えるためです。

画像: お客さまのもとに伺い、新たなサービスをご提案することも鈴木のミッションだ。

お客さまのもとに伺い、新たなサービスをご提案することも鈴木のミッションだ。

 具体的には、空気圧縮機やその他の多くの製品をお使いいただいているお客さまに、FitLiveサービスを通して蓄積・分析したデータを駆使して、機器管理でのお困り事があれば最適な運用方法をご提案します。そして省エネにつながる制御の考え方をご提案するなど、手厚くサポートさせていただき、お客さまの成功体験につながる幅広い取り組みを進めていこうと考えています。

 当社の強みは、圧倒的に多くの製品をFitLiveにつないでいることで蓄積してきたデータを持っていること。ここから生まれるサービスの拡張性は大きく、メンテナンスも、予防保全、予兆管理までできるようになってくるので、お客さまにとっても当社のサービスエンジニアにとっても、設備機器の管理のあり方がさらに変わっていきます。

 「FitLiveサービスを拡張して、工場の設備機器をすべて遠隔で状態監視することも不可能ではありません。FitLiveを監視サービスのトップブランドにしていくことが当面の目標ですね」と鈴木は抱負を語ってくれました。

[ 日立産機システム ]
お客さまと日立産機システムをつなぐ新しい取り組み VOL.3

FitLiveカスタマーサクセスセンタ

産業機器向けのクラウド監視「FitLiveサービス」のデータをもとに、設備保全サービスを提供する「FitLive カスタマーサクセスセンタ」。FitLiveサービスに送られた多くの稼働実績のデータ分析で、不具合が発生する前の予兆診断や最適なタイミングでの保守サポート、複数台を使用する際の最適な機器運用、設備改善、省エネルギー化など、産業機器の最適運用をめざします。

画像4: 【熱きサービスエンジニア・3】
FitLive カスタマーサクセスセンタ[FitLive編]

( vol.120・2022年1月掲載 )

This article is a sponsored article by
''.