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茨城サービスステーション[空気圧縮機編]](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783708/rc/2025/03/03/8b8a71d136ca80f71efe429a18d843ef03491ee9_xlarge.jpg)
![画像2: 【熱きサービスエンジニア・12】
茨城サービスステーション[空気圧縮機編]](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783708/rc/2025/02/18/ed6a3239a04b243f3b797d3267acc6bc2620f36b_xlarge.jpg)
茨城サービスステーション
所在地:〒312-0063
茨城県ひたちなか市田彦字二本松1646-2
上:BPRを推進する茨城サービスステーションのスタッフ。
下:作業がしやすいクリーンなサービス工場。
サービスエンジニアがセールスエンジニア、フィールドエンジニアへ
日立産機システム 茨城サービスステーションは、茨城県のほぼ中央部に位置するひたちなか市に拠点を構えています。同市から太平洋岸に至る地域は、日立製作所や日立グループ各社の開発・生産拠点が建ち並ぶ日本有数のモノづくり拠点として知られています。
茨城サービスステーションに所属する宇佐美孝太は、「私が担当する空気圧縮機に限ってみれば、機械産業を中心に薬品・医薬品メーカーや医療機器メーカーのお客さまが多く、特に薬品・医薬品メーカーでは当社が強みとするオイルフリースクリュー圧縮機をお使いいただいていますね」と語ります。
2024年4月までの宇佐美の仕事ぶりを振り返ると、「毎朝、サービスステーションに出社したら、その日のスケジュールをチェックし、お客さまのご要望を再確認。必要な部品や資材を取り揃え、現場へと出動することがほとんどでした。茨城県の地理的な特性のため遠隔地のお客さまが少ないので、直行直帰をする必要はほとんどありませんでしたね」といいます。お客さま先で空気圧縮機と向き合っていたことが多かった前年と比べ、今年度からは宇佐美の仕事内容は大きく変化しました。それは、サービスエンジニアの業務が分業化されたことで、宇佐美の職種がサービスエンジニアからセールスエンジニアに変わり、お客さまのさまざまなご要望にお応えしたり、お客さまの今後の事業に貢献する新たな企画の立案に専念することになったからです。
![画像3: 【熱きサービスエンジニア・12】
茨城サービスステーション[空気圧縮機編]](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783708/rc/2025/02/18/8f940b8d8d1113cf371f6475bde53d983d30432a_xlarge.jpg)
宇佐美孝太 (2018年入社)
株式会社 日立産機システム
カスタマーサクセス・サービス事業本部
サービス事業部 茨城サービス部
セールスエンジニア
「最近は提案書の作成はもちろんのこと、お客さまとの折衝やヒアリングなどに費やす時間が増えるなど、とにかくお客さまにしっかりと向き合うことができるようになりました」と宇佐美。上司である主任技師の大里文彦は、「2024年度から、当社の関東一帯のサービスステーションではBPR(ビジネスプロセス見直し)というプロジェクトの試行が始まり、お客さまの事業の発展に貢献し、新たな価値を生み出し続けることができる組織への変革に取り組んでいます。これまではサービスエンジニアが現場での保守メンテナンス、工事といったフィールドでの業務と、受け付け、見積もりや提案書の作成といった間接業務を一人でこなしていましたが、これを分業、専門化することで、サービス品質の向上と業務改革・働き方改革を同時に達成することを目的としています。宇佐美君は当サービスステーションを代表して、このプロジェクトを推進しています」と、現在サービスステーションで進む改革の狙いを紹介してくれました。
BPRプロジェクト推進役にふさわしい経験を重ねたエンジニアとして
BPRプロジェクトは、現在「関東スモールスタート」と名付けられ、茨城サービスステーションをはじめ東京、千葉、横浜、埼玉、栃木、高崎、筑波の各サービスステーションを対象に進行し、2025年度には全国展開される計画です。これまでお客さまにサービスを提供していたサービスエンジニアは、お客さま対応に専念するセールスエンジニアと、現場での技術サービスを提供するフィールドエンジニアに分かれました。その中で宇佐美はセールスエンジニアに抜擢され、プロジェクトの推進に貢献しています。
宇佐美がセールスエンジニアに選ばれた背景には、2018年の入社以来、現場で活躍するサービスエンジニアとして勉強を重ねつつ、お客さまのニーズに真剣に向き合う中で最適なソリューションをご提案する力を育んできたことがあります。

設備監視サービス「FitLive」を駆使して、お客さまへの最適なサービスプランを検討する宇佐美。

左:上司とともにBPRの進捗状況を検討する。
右:空気圧縮機の整備技術を若手に伝える宇佐美。
「セールスエンジニアには、現場のことを熟知し、お客さまのお困りごとを把握しながら、お客さまの事業の先を見越したサービスをご提案できることが求められています。また、特約店や協力会社のサービスエンジニアと協力し合って、お客さまにベストな対応ができる仕組みづくりも大切な仕事です」と宇佐美はセールスエンジニアの果たすべき使命を紹介してくれました。「今までは、案件ごとに力を合わせてお客さまに向き合っていましたが、この業務改革により仕事の仕方を整理して、お客さまへのよりスピーディな対応や的確なサービスのご提供、先を見越した提案ができるようにしたいですね」と語る宇佐美ですが、キャリアが浅い頃には何度か辛い経験を味わったことがありました。
「空気圧縮機のトラブルにより大変お困りのお客さまのもとに駆けつけたものの、当社が推奨する点検をされていなかった点を私が強調したことから、お客さまとの信頼関係が損なわれてしまい、その後の対応をまったく進展できなかったことがありました。自分一人の力ではどうすることもできなくなり、当社の製造部門や品質保証部門、さらには営業の先輩たちに助けてもらって、やっとお客さまのご理解を得ることができました」と宇佐美。まだ若かったために、お客さまに寄りそうことができず、緊急の対応が必要なお困りごとを解決できるサービスをご提供できなかったと、今でも反省しているといいます。「しかし、サービスエンジニアにはさまざまな能力と周囲から的確なサポートを得るための人脈が必要だということを体で覚えることができたので、セールスエンジニアとなった今ではとても貴重な経験だったといえます」と宇佐美は振り返ります。

上司の大里(左)と提案書を検討する。

左:空気圧縮機の整備に必要な部品をチェック。
右:フィールドエンジニアの出動前の準備を手伝う。
カスタマーサクセスを約束する、サービス事業の大改革
大里は、「関東一円で進められているBPRプロジェクトは、当社のサービス事業の将来を占うモデルケースです。ここで改善点を洗い出して2025年度から全国展開するためにも、宇佐美君にはぜひ業務改革の成果をあげ、多くのお客さまによりご満足していただけるサービスをお届けしてほしいと思います」とさらなる期待を寄せます。宇佐美は、「分業化によりセールスエンジニアの仕事に専念でき、学ぶことが楽しくなりました。今後は、お客さまのカーボンニュートラルの実現に貢献するためにも、省エネ診断に関する技術と知識も学んでいきたいと思います」と今後の計画を語ってくれました。

特約店であるイバデンの高橋との打ち合わせは欠かせない。

サラヤ株式会社 関東工場様にて浜野様(手前)と空気圧縮機の運転状況を確認。
日立産機システムのサービス事業は、この業務改革によりさらに進化し、当社製品をお使いのお客さまにもっと価値を提供できるようにしていきたいと考えています。また業務改革を通じた働き方改革により、セールスエンジニアやフィールドエンジニアなどのスタッフ一人ひとりが仕事のやりがいと自身の能力や経験を高めていくことを期待しています。
「分業化により、一人ひとりの効率はすごく上がり、お客さまへの対応もよりスピーディになります。お客さまの成功のためにも、お客さまともっと親密な関係をつくり上げ、価値あるご提案をお届けしていきたいと思っています」と宇佐美は力強く抱負を披れきしてくれました。
地元特約店だからできるトータルエンジニアリングで
お客さまのご期待にお応えします
株式会社イバデン
営業本部 本部長付 部長 高橋誠治
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茨城サービスステーション[空気圧縮機編]](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783708/rc/2025/03/03/f8a293d1c26cb00720613bad5eb7efe7ed89b2f4_xlarge.jpg)
当社は1926(大正15)年の創業以来、一貫して日立製作所と日立グループの製品販売とアフターサービス、設備工事を中心とした事業を展開してきました。サラヤ株式会社様とは、2020年4月関東工場様の操業開始を機にお付き合いを始めさせていただき、変動しやすいメンテナンスコストを平準化した定額型複数年保守契約を受注することができました。成約に至った要因は、地元特約店の有利性を生かした情報発信を心がけ、サラヤ様のご担当者様の信頼をいただけたことと、日立産機システムの宇佐美さんにお客さまのもとに何度も足を運んで熱心にプレゼンテーションをしていただくなど、常にお客さまに寄りそって対応していただけたことだと思います。宇佐美さんには空気圧縮機のメンテナンスはもちろんのこと、省エネルギーに関する計測・診断サービスもお願いし、お客さまに最適な提案をしていただいています。その対応はスピーディかつ的確で、大変に心強く、頼りにしています。
当社は、これからも地の利を生かしたスピーディでていねいな対応を心がけ、日立産機システムさんとお客さまを結ぶ良きコーディネーターとして、さらなるご信頼をいただけるよう努めてまいります。
株式会社 イバデン
〒310-0021 茨城県水戸市南町2丁目6番39号 http://www.iba-den.co.jp/
サービスエンジニアが活躍するお客さまを訪ねて
世界の「衛生・環境・健康」に貢献する
家庭用、業務用、医療用の
製品を送り出す先進の生産拠点
サラヤ株式会社 日本生産本部 関東工場 様

サラヤ株式会社 日本生産本部 関東工場 工場長 楠田和也 様

関東工場様が生産する主力製品の数々。
クリーンな工場で生産される「衛生・環境・健康」に貢献する製品群
サラヤ株式会社様は「世界の『衛生・環境・健康』に貢献する」ことをミッションに掲げ、世界で81ヵ所の営業拠点と24ヵ所の生産拠点を運営し(2023年度末)、グローバルに事業を展開しています。同社 日本生産本部 関東工場工場長の楠田和也様は、「コロナ禍の期間中、衛生に対する意識が世界中で高まる中、当社はこの経験を踏まえ、『手指消毒とディスペンサー』『医療器具の洗浄・消毒・滅菌のための薬剤、機器、消耗品』『PPE(個人防護具、マスク、ガウン、手袋など)』『環境清浄(ワイパー、消毒剤、機器)のさらなる充実』により、世界のどこでもアクセス可能(ユニバーサルヘルスケア)との観点から4つの製品群を強化しています」と事業の概要を紹介されました。さらに、「食品衛生、公衆衛生、環境用洗浄剤、健康に関わる食品やサービスの開発・普及や向上に寄与できるよう、本社、グループ関連会社を通じて日本や世界の各地域と連携した事業の開発と実現をめざしています」と語ります。
今回お訪ねした関東工場様には、第1工場と第2工場が建ち並び、第1工場では医療機関向けのアルコール消毒液を、第2工場では主に洗剤、石けん、食品添加物アルコール、カロリー・糖質ゼロの甘味料「ラカント」を生産。同社の主力事業を支えています。

クリーンなコンプレッサー室に設置された2台の出力55kWオイルフリースクリュー圧縮機。

サラヤ株式会社 日本生産本部 関東工場
総務部 部長 山田隆雄 様(左)生産部 工務課 次長 浜野哲也 様(右)
あらゆる生産工程に動力を提供する日立オイルフリー圧縮機
第1工場において手指や医療器具用の消毒液の生産に貢献しているのが、日立オイルフリースクリュー圧縮機2台です。関東工場 生産部 工務課 次長の浜野哲也様は、「当工場では、ほぼすべての生産工程で圧縮エアーを使っています。例えば配管のバルブの開閉から充填工程、包装工程に至るまで、圧縮エアーがなくては生産ラインが動きません。まさに工場にとって欠かせない設備なのです」と空気圧縮機の役割をご紹介されました。また、「空気圧縮機導入後には、特約店であるイバデンの高橋さんと日立産機システムの宇佐美さんが、当社の要望に寄りそったメンテナンスプランと遠隔監視が可能な設備監視サービス『FitLive』の導入を熱心に提案され、当社との関係をより良いものにしていただけました」とのお言葉をいただきました。今後は、「FitLive」サービスのさらなる使いやすさや高機能化のご要望に、少しでもお応えしていきたいと考えています。
関東工場 総務部 部長の山田隆雄様は、「当工場は、太陽光発電設備や蓄電設備を備えるなど、環境に配慮した先進工場であるとともに、企業内保育所を設けるなど、働きやすい環境を整備した工場でもあります。今後も、従業員が楽しく、やりがいを持って仕事ができる職場にしていきます」と抱負を述べられました。楠田様は、「自然環境、社会環境、市場環境が大きく変化する中、当社もスピード感を持って事業を展開していきます」と展望を述べられました。日立産機システムとイバデンは、サラヤ株式会社様の今後の発展に貢献することができる価値あるソリューションをご提案していきたいと考えています。

左:関東工場様にてユーティリティ設備を見守る山本様(左)と佐々木様(右)。
右:設備監視サービス「FitLive」を使って空気圧縮機を管理する浜野様。
2025大阪・関西万博への取り組み
サラヤ様はNPO法人ZERI JAPANに協賛し、ブルーオーシャンドームならびにブルーオーシャンプロジェクトの実現をめざしています。プロジェクトの目標は、①プラスチック海洋汚染防止 ②海業の活性化 ③気候変動と海の理解促進です。地球の70%は海におおわれ、水や空気、温度、生物、その他資源の循環を通じて、陸と密接なつながりを持っていることへの理解を深め、問題の解決に向けたビジネスのあり方を探っていくとともに、ユニークなブルーオーシャンプロダクトを開発することを通じてプロジェクトへの理解促進を図ります。

ブルーオーシャンドーム
サラヤ株式会社
事業内容 : 家庭用及び業務用洗浄剤・消毒剤・うがい薬等の衛生用品と薬液供給機器等の開発・製造・販売、食品衛生・環境衛生のコンサルティング、食品等の開発・製造・販売
本社 : 〒546-0013 大阪市東住吉区湯里2-2-8
関東工場 : 〒319-1556 茨城県北茨城市中郷町日棚644-55
https://www.saraya.com/
( vol.137・2024年11月掲載 )