
本社(大阪)(上)
小牧事業所(下)
株式会社ダイフク
代表取締役社長:下代 博
設立:1937(昭和12)年
所在地:
[本社(大阪)]大阪市西淀川区御幣島3-2-11
[東京本社]東京都港区海岸1-2-3 汐留芝離宮ビルディング14~18階
[中部第1カスタマーステーション]愛知県小牧市小牧原4-103(ダイフク小牧事業所内)
従業員数 :11,042名(グループ計 2024年度末)
事業内容 :物流システムに関するコンサルティングとエンジニアリングおよび設計・製造・据付・サービスなど
https://www.daifuku.com/jp/

株式会社ダイフク イントラロジスティクス事業部
中部サービス部 中部第1カスタマーステーション 寺嶋剛久 様
グローバル市場をリードする、
マテリアルハンドリングを核とする「モノを動かす技術」
モノを動かす“マテリアルハンドリング(マテハン)”に携わる企業として業界の先頭を走る株式会社ダイフクは、同社の前身である株式会社坂口機械製作所が1937(昭和12)年に発足した時をもって創業の年としています。以来、大きな時代の変化を乗り越え、1947年には、当時大阪と福知山に工場があったことから社名を「大福機工株式会社」に変更。1984年に「株式会社ダイフク」と改称し、現在では世界24の国と地域で事業を展開し、グループの全売上高の74%以上を海外事業が占めるほどのグローバル化を実現しています。
マテハンとは、「モノを効率的に保管、搬送、仕分け・ピッキングする」ことです。それらの機能を持つ機械設備と、設備の動きを制御・管理するソフトウエアを組み合わせて、スムーズなモノの流れをつくる仕組み(自動化技術)を「マテハンシステム」と呼びます。同社は、物流センターや倉庫、自動車工場や半導体工場などのモノづくり現場、空港や病院などのさまざまな分野において、自動倉庫システム、無人搬送車、仕分けシステム、ピッキングシステム、ラックシステム、倉庫管理システムといった多様な要素を組み合わせた最適・最良のソリューションを提供することをめざしています。
同社がマテハンの分野で高い競争力を発揮している背景には、マテハンシステムを構成する機器・ソフトウエアを自社で開発し、コンサルティングから設計・生産・据付・保守、さらにはシステムの更新に至るまで、一貫したサポート体制を構築していることがあります。お客さまの業種や規模、立地などによって異なる複雑なシステム設計、トラブル発生時の調整といったニーズにも自社で迅速に対応できる体制を構築し、メーカーであるとともにシステムインテグレーターとしてのノウハウを蓄積しつつ、グローバルレベルで通用する強みを磨いてきました。
同社では、2024年5月に、経営理念「モノを動かし、心を動かす。」のもと、『未来を見据えた新たな発想での取り組みを強化し、ステークホルダーへ革新的な影響を生み出すことにより、目指すべき経済・社会価値を実現する』との想いを込めて長期ビジョン「Driving Innovative Impact 2030」を策定。現在、2027年までの中期経営計画を推進中です。経済価値については企業としてのさらなる飛躍を図るため、2030年の売上高は1兆円を、営業利益率は12.5%をめざしています。社会価値については、「モノを動かす技術」で物流や生産現場などの社会インフラを支え、完全無人化の実現など革新的な影響を与えることで、より一層の社会価値創出をめざしています。また、食や環境といった社会課題に対しても、「モノを動かす技術」で解決策を提供することに挑戦しています。
ダイフクを支えるイントラロジスティクス事業
同社は、「モノを動かす技術」を駆使して、一般製造業・流通業向けの「イントラロジスティクス」、半導体生産ライン向けシステムを手がける「クリーンルーム」、自動車生産ライン向けシステム事業を展開する「オートモーティブ」、空港向けシステム事業を展開する「エアポート」、洗車機・関連商品を提供する「オートウォッシュ」、さらに子会社の株式会社コンテックが展開している電子機器事業「エレクトロニクス」の6つの主要事業を展開しています。

イントラロジスティクス
(一般製造業・流通業向けシステム)

クリーンルーム
(半導体生産ライン向けシステム)

オートモーティブ 自動車生産ライン向けシステム

エアポート 空港向けシステム

オートウォッシュ(洗車機・関連商品)

エレクトロニクス(電子機器)
今回は、6つの主要事業の中でも同社の中核事業に位置づけられるイントラロジスティクス事業の拠点である、イントラロジスティクス事業部 中部サービス部 中部第1カスタマーステーションの寺嶋剛久様をお訪ねしました。寺嶋様は、お客さまが導入された設備が常に最高のパフォーマンスを発揮できるよう、予防保全と事後保全の両面からサービスを提供することで、設備の安定稼働をサポートしています。
寺嶋様は、「私が担当しているお客さまの中では、立体自動倉庫を導入されている例が多いですね。特に、工場や倉庫、物流センターなどで使われています。また、自動倉庫と組み合わせて高度な複合システムを形成する高速仕分け搬送台車であるソーティング・トランスファー・ビークルも多くご採用いただいています。さらに、保管物の形態・格納量、用途・運用に合わせた自動倉庫システムをお使いいただいているお客さまも多く、同システムは、大きなものでは高さが30mほどもあります。また遊園地の観覧車のように垂直に回転するバーチカルカルーセルというストッカーシステムもあります。これは病院で使う大量の器具を狭い空間で整理・保管することができます」とイントラロジスティクス事業部が扱う製品、システムを紹介されました。さらに、「1万ケース/時を超える高速仕分けのニーズに適したジェットサーフィンソーターという仕分け装置は、今回ご案内するセンコー株式会社様の小牧北支店 小牧北第2PDセンターを支える基幹システムとしてご採用いただいています」と寺嶋様。センコー株式会社様の小牧北支店 小牧北第2PDセンターは、2024年10月にオープンしたばかりの物流拠点で、商品の入庫から保管、仕分け、ピッキング、出荷などの機構を有しています。
寺嶋様は、「当社では、センコー株式会社様のご要望に沿って、同センターのコンベヤ、ソーター、バーコードリーダー、ラベラーなどを統合した物流システム全体の設計、据付工事をはじめ、設備の保守・メンテナンスを総合的にお手伝いしています。また、同センターのソーターシステムとラベラー用には、日立オイルフリーパッケージベビコン3台と台数制御盤が使われています」と日立製品をご紹介してくださいました。

日立圧縮機がつくる圧縮エアーは、ソーターシステム内のセンサの清掃やラベラーのラベル貼りの動力に使用されている

日立製オイルフリーパッケージベビコン 3.7kW

台数制御盤
最新の物流センターで活躍する先進の技術
株式会社ダイフクの大切なお客さまとして寺嶋様にご案内いただいたセンコー株式会社様の小牧北支店 小牧北第2PDセンター 量販倉庫係 職長の梅田幸治様は、「当センターは、東海、北陸一帯を束ねる名古屋主管支店内では最も規模が大きい拠点です。設備面では、高速ソーターを導入したことで一日に最大で10万ケースも高速で処理ができるとあって、全社的にも注目されています」と語ります。「導入したシステムは、いずれもダイフクさんの先進のシステムであり、当センターにとっては初めての取り組みですが、操作方法が分かりやすく、どの荷物をどのシューターへ送るかを設定することも容易だと社内では高い評価を得ています」。
ジェットサーフィンソーターは、スラットと呼ばれる細長い板の上を流れるケースを、樹脂製のシューが滑らかにスライドすることで分岐するシュートに誘導し、仕分けをします。シューが動く時に機能するセンサに汚れが付着しないように、圧縮エアーを供給しているのが日立のオイルフリーベビコンです。
さらに、大量のケースを高速かつ正確に仕分けをするためのもう一つのシステムがラベラーです。高速でコンベヤの上を流れるケースの側面に、仕分け情報を印字したシールをエアーで飛ばし、圧着させる場面でもベビコンが活躍しています。
梅田様は、「当センターはオープンから1年以上経過し、これまで安定して稼働しています。私は、職場の安全、環境、衛生、物流品質の管理に責任を負っていますので、今後も働きやすい職場づくりとともに、お客さまに喜んでいただける物流品質の実現に全力を注いでいきたいと思っています。ダイフクさんには、さらなるサポートをお願いします」と語られました。

ダイフク製のジェットサーフィンソーター

配送方面・店舗別に仕分けられていく

圧縮エアーの力でケースにラベルを貼りつける
センコー株式会社
多彩な事業を展開するセンコーグループの物流を担う中核事業会社として、全国ネットの貨物自動車運送事業、倉庫、鉄道利用運送、工場内物流、海上運送、国際物流などを幅広く手がけています。

左:小牧北第2PDセンターの外観
右:小牧北支店 小牧北第2PDセンター
量販倉庫係 職長 梅田幸治 様(右) 同係長 鈴木資巳 様(左)
代表取締役社長 大越 昇
設立 2016(平成28)年
所在地 本社 大阪市北区大淀中 1-1-30-1500
梅田スカイビル・タワーウエスト15階
小牧北支店 小牧北第2PDセンター
愛知県小牧市河内屋新田字大畝町805番地
従業員数 26,717名(センコーグループ 2025年3月末日)
https://www.senko.co.jp/jp/
トータルサポート体制を完結するサービスエンジニアの使命
株式会社ダイフクでは、センコー株式会社様をはじめとする多くのお客さま先で活躍するマテハンシステムの安定稼働を守るため、予防保全と事後保全の両面からサポートするサービス体制を整えています。
寺嶋様は、「当社がご提供するマテハンシステムは、単一の設備や機器で完結するものではなく高度に統合されたものなので、そのメンテナンスには幅広い知識と専門技術、経験が必要です」と語ります。サービスエンジニアの教育・研修については、OJTとともに、同社の滋賀事業所に設置された安全体感道場で学んだり、原寸大の巨大な実機に自由に触れながら実技研修を受けることができます。さらに、「私たちの使命は、お客さまに導入していただいたマテハンシステムを、決してトラブルなどによって停めないことです。日常点検や定期点検をしっかりと実施し、予防保全の観点から整備や部品交換をいち早く行うためにも、お客さまへのヒアリングが一番大切だと考えています」と同社のサービスのあり方を熱く語っていただきました。
同社では、センコー株式会社様と結んだマテハンシステム全体のメンテナンス契約のもと、システムの管理やメンテナンスを行っています。「当社では日立製品、日立ブランドへの信頼のもと、空気圧縮機などを採用し、お客さま先のシステムに導入させていただいています。高速仕分けソーターの安定稼働に欠かせない日立オイルフリーパッケージベビコンも、このメンテナンス方針に基づき、日立産機システムさんと特約店の東朋テクノロジーさんに空気圧縮機の保守、メンテナンスをお願いしています。両社とは、サービスに関する考え方を共有できるので、安心しています」とのお言葉をいただきました。
「センコー株式会社様の小牧北第2PDセンターは、オープン後1年以上経過したことで、設備・機器に手を入れるタイミングが近づいています。当社が誇るマテハンシステムを、今後も安心してお使いいただくためにも、お客さまにまず私を信頼していただけるようになることが大切だと思っています。そして私の提案なら大丈夫だと思っていただけるような仕事ができればうれしいです」と寺嶋様は今後の抱負を語ります。
東朋テクノロジー株式会社と日立産機システムは、先進のマテハンシステムを守る日立ベビコンの保守・メンテナンスを通じて、株式会社ダイフク様とともにセンコー株式会社様の発展に貢献してまいりたいと願っています。

専用アプリ「ベビコンモニタ」で離れた場所からベビコンの稼働状況を確認

ていねいなメンテナンスでトラブル発生を防ぐ
お客さまのために力を合わせて —日立産機システム 製品関係者—
東朋テクノロジー株式会社
株式会社ダイフク様は、長くお付き合いをさせていただいている大切なお客さまです。同社の主力であるイントラロジスティクス事業では、物流センターの仕分け工程などで日立ベビコンを多くご採用いただいています。センコー株式会社様の物流センターでは、圧縮エアーを仕分け工程のセンサの清掃に使うので、万全を期して予備機を含む3台体制とし、あわせて長期のメンテナンスパックをご契約いただくことができました。

滋賀営業所
篠田大雅
株式会社 日立産機システム 営業統括本部 中部支社
株式会社ダイフク様は、長くお付き合いをいただくとともに、数多くの空気圧縮機をご採用いただいている大切なお客さまです。特に日立ベビコンは同社の製品・システムと組み合わせてエンドユーザー様にお使いいただいているので、東朋テクノロジーさんや当社のアフターメンテナンスを含む手厚いサービス体制がご評価を得ていると自負しています。今後も、株式会社ダイフク様の各拠点で活躍する空気圧縮機をサポートしていきます。

空圧営業部
空圧システム第二グループ
主任 大削卓之
株式会社 日立産機システム 中部支社
東朋テクノロジーさんとともに、出力3.7kWの日立オイルフリーパッケージベビコン、台数制御盤、タンク、フィルター、ドレントラップなどを納めさせていただきました。高速仕分けシステムの安定稼働に必要な圧力を維持し、なおかつ圧縮エアーの供給が停止しないように予備機を含め3台のベビコンの導入をご提案させていただきました。大量のケースが高速で仕分けされている様子を実際に拝見でき、大変うれしく思いました。

サービス・エンジニアリング部
空圧グループ
原田龍樹
ご採用いただいた製品
空気圧縮機
日立オイルフリー パッケージベビコン
コンパクト設計と静音性で設置場所を選ばない!
優れた耐久性と高い信頼性で安心してご使用いただける日立のベビコン®。Bluetooth®経由で状態をスマートデバイスからモニタリング可能です。
主な特長
■特長1 無料のベビコンアプリで1端末4台まで同時にモニタリング可能
■特長2 圧縮機と内蔵エアードライヤーの制御を一体化、操作パネルで先行運転/同時運転を簡単に選択
■特長3 新型のRシリーズ1.5~5.5kWは周囲温度45℃に対応

製品の詳細や導入に関するご相談はこちらから
( vol.144・2026年1月掲載 )




