「住みたい街」「おしゃれな街」として人気の自由が丘にあって、注目を集めているのがロイヤルクリスタルコーヒー自由が丘店。2021年7月のオープン以来、エレガントな外観を目印に多くのお客さまが来店されています。今回は、同店の運営会社である鳥羽珈琲株式会社 代表取締役会長の鳥羽博道様が同店に注ぎ込んだコーヒー文化にかける熱い思いと、おいしいコーヒーづくりを支える日立産機システムの製品をご紹介します。

鳥羽珈琲株式会社

ロイヤルクリスタルコーヒー
自由が丘店
所在地/
東京都目黒区自由が丘2-16-3
運営会社/
鳥羽珈琲株式会社

画像: 左:鳥羽珈琲株式会社会長 鳥羽博道様 ハワイのコーヒー農園にて 右:自由が丘店外観

左:鳥羽珈琲株式会社会長 鳥羽博道様 ハワイのコーヒー農園にて
右:自由が丘店外観

自由が丘に誕生した、コーヒー業界のレジェンド、鳥羽博道様の夢の集大成

 ロイヤルクリスタルコーヒー自由が丘店の生みの親は、日本のコーヒー業界に革命を起こしたといわれる鳥羽博道様です。1980年4月、日本で初めて画期的なセルフサービス方式のドトールコーヒーショップ1号店をオープンして以来、全国に展開。低価格ながら決してコーヒーのクオリティを下げないというこだわりが、多くの人々に支持されてきました。鳥羽様は、68歳でドトールコーヒーの代表取締役を退任されましたが、日本のコーヒー文化に貢献したい、という情熱はさらに熱いものとなりました。

 同社社長の黒川敏彦様は、「鳥羽は、一般消費者の皆様が気軽においしいコーヒーを飲める環境をつくった第一人者ですが、ドトールコーヒーの次に、後世に何を残すべきかと常に考えていました。さまざまなスタイルのコーヒーショップがある中、たどり着いた答えが、理想とする古き良き時代のヨーロッパの館を彷彿させる建物を建て、そこに焙煎施設を備えたコーヒーファクトリーと優雅なカフェをつくり、名窯で生まれたカップ&ソーサーやアンティークミルも展示するという構想でした」と、同店の原点を紹介されました。

本当においしいコーヒーをつくるために、すべての設備・機器にこだわったコーヒーファクトリー

画像1: 【お客さま導入事例 特別編】
鳥羽珈琲株式会社
ロイヤルクリスタルコーヒー 自由が丘店

世界一のコーヒーをつくりたい、という願いを込めて

 「鳥羽が同時に着目したのがドリップカフェです。お湯を注ぐだけでコーヒーが飲めるドリップカフェは開発されて約20年。すでに私たちの暮らしに定着していますが、それは手軽で安価だからです。そこで、本当においしいドリップカフェをつくり浸透させることができれば、次のコーヒー文化を築くことにつながるからです」と、黒川様。

 その言葉通り、こだわりのドリップカフェを生み出すコーヒーファクトリーには、焙煎機、グラインドしたコーヒーのパッキングマシン、さらに地下にはコーヒー生豆のACAS(全自動長期熟成庫)を設置し、大量生産方式ではできない、プライベートロースターならではの、夢のようなシステムが現実のものになりました。

画像: 鳥羽珈琲株式会社 プロダクトマネージャー 関谷峰幸 様

鳥羽珈琲株式会社 プロダクトマネージャー 関谷峰幸 様

 「コーヒーファクトリーは、コーヒー生豆の選別や焙煎、パッキングなど、実際に店頭に並ぶドリップカフェができるまでの工程をお客さまにそのままお見せしたいとの鳥羽の願い通りに、店内に入って最初に目に入るスペースに設置されています」と語るのは、同社プロダクトマネージャーの関谷峰幸様です。

画像: オリジナルドリップカフェ

オリジナルドリップカフェ

 まず目につくのは5kgの直火式焙煎機。オリジナルで開発した美しい造形です。バーナー出力、本体回転数、差圧などの数値をプログラム化することで自動焙煎が可能です。そして焙煎が終了したら冷却皿に排出されたコーヒー豆に冷風を送り込み、急速に冷却。余熱による焙煎の進行を防ぐことで新鮮なおいしさを保ちます。焙煎後のコーヒー豆は色彩選別機に送られ、ローストのムラ、石などの異物を除去しますが、この工程も自動で行われます。こうして焙煎したコーヒー豆のグラインド、パッキングまでを店内で完結できるので、時間をかけず鮮度の高いドリップカフェを製造し、店頭に並べることができるのです。「当店のオリジナルドリップカフェは、イージーオープンといって、両サイドを引くだけで開く特殊なもので、これを包装する専用機械も独自に開発しました」と誇ります。

画像: コーヒーファクトリー内に設置されたパッキングマシン

コーヒーファクトリー内に設置されたパッキングマシン

画像: 焙煎機

焙煎機

画像: 左:色彩選別機 右:触媒式脱臭装置

左:色彩選別機 右:触媒式脱臭装置

コーヒーづくりを支える日立のアモルファスモータ 一体型オイルフリースクロール圧縮機

画像2: 【お客さま導入事例 特別編】
鳥羽珈琲株式会社
ロイヤルクリスタルコーヒー 自由が丘店

世界一のコーヒーをつくりたい、という願いを込めて

 鳥羽様の情熱とアイデアが込められたコーヒーファクトリーの動力源が、日立製の空気圧縮機です。「最初にお引き合いをいただいたのは2018年秋でした。それから大手設計会社さんや選別機メーカーさんとも打ち合わせを重ね、生豆の選別機と包装機の駆動用のエアー源としてアモルファスモータ 一体型オイルフリースクロール圧縮機をご提案させていただきました」と、当社営業統括本部 空圧営業統括部 空圧システム部 空圧システム第一グループの相川達。「小型で省エネ性に優れ、低騒音という特長を評価していただけたと思います」と、機種選定の経緯を振り返ります。またメンテナンススペースが確保できないという課題は、キャスター付き仕様をご提案し、解決につなげました。関谷様からは「コーヒーファクトリーにはエアーが欠かせません。この空気圧縮機にはIoT対応クラウド遠隔監視サービスが標準搭載されているので、予防保全ができると期待しています」と評価をいただきました。

画像: 3Fの機械室に設置された日立製空気圧縮機(キャスター付き仕様)

3Fの機械室に設置された日立製空気圧縮機(キャスター付き仕様)

画像3: 【お客さま導入事例 特別編】
鳥羽珈琲株式会社
ロイヤルクリスタルコーヒー 自由が丘店

世界一のコーヒーをつくりたい、という願いを込めて

経験が浅く、お客さまに教えていただくことばかりでしたが、貴重な経験を積ませていただきました。

株式会社 日立産機システム
営業統括本部 空圧営業統括部
空圧システム部
空圧システム第一グループ 相川達

新たなコーヒー文化につながる壮大なビジョン

画像4: 【お客さま導入事例 特別編】
鳥羽珈琲株式会社
ロイヤルクリスタルコーヒー 自由が丘店

世界一のコーヒーをつくりたい、という願いを込めて

 ロイヤルクリスタルコーヒー自由が丘店2階の「ロイヤルクリスタルカフェ」は、鳥羽様の美意識が生きる優雅な空間。この店のためにつくられたカップに注がれたコーヒーと、アフタヌーンティーセットをゆったりと楽しむことができます。「アフタヌーンティーといっても紅茶ではなくコーヒーで楽しんでいただくことで、新しいコーヒー文化につながると考えています」と黒川様。さらに「当店では、外から見えないところにも鳥羽の構想が生きています。例えば焙煎機の能力は現在は5kgですが、供給するエネルギーや排気設備、空気清浄機などは、将来、15kgの焙煎機に取り換えたとしても十分対応できる能力を備えています。また脱臭装置には触媒式を採用し、臭いと煙を99.9%除去しています」と環境に優しい焙煎システムであることを強調されました。

 加えてACASによる生豆のエイジングも、同店にしかできない試みです。これも本当においしいコーヒーを焼きたいとの思いを突き詰めた結果、導入した設備。「従来、焙煎する生豆は新鮮であればあるほど良いとされていましたが、鳥羽は一定期間、一定条件の中で保管することによって熟成しておいしくなる可能性が大いにあると考えました。コーヒー業界において、生豆のエイジングにチャレンジした例は世界的にもないので、既存のデータはありません。やってみないと分からないので、まずは気温と湿度を完璧にコントロールできる世界初の自動倉庫をつくりました」と、黒川様。関谷様も、「コーヒーの生豆は、品種や生産国によって大きさが異なります。また精製にも水で洗う方法と自然乾燥させる方法があるので水分量も違いますので、それを一緒にして焼いても、そもそもおいしくなるわけがありません。そこで大きさごとの理想的な熟成条件を探し出すためにACASを設置しました」と技術的な背景を紹介されました。

 これほどの先進的なビジョンを描く同店ですが、めざすのは「コーヒー業界の老舗」。提供されるコーヒーはもちろんのこと、店舗デザイン、調度品、店頭のギフト商品のパッケージなど、どれをとってもお客さまから永く愛され信頼されるブランドの証であり続けることを理想とされています。日立産機システムは、同店がめざす新しいコーヒー文化の創造に少しでも貢献できるよう努めていきたいと考えています。

画像: 2F「ロイヤルクリスタルカフェ」

2F「ロイヤルクリスタルカフェ」

画像: 店舗正面

店舗正面

画像: コーヒー生豆のエイジングルーム、ACAS(Automated Coffee Aging Storage)

コーヒー生豆のエイジングルーム、ACAS(Automated Coffee Aging Storage)

画像: 1Fギャラリーの301客ものデミタスカップ&ソーサー

1Fギャラリーの301客ものデミタスカップ&ソーサー

画像: 80個のアンティーク・コーヒーミルも展示

80個のアンティーク・コーヒーミルも展示

画像: 1Fショップ

1Fショップ

画像: 高級感あるパッケージのドリップカフェ

高級感あるパッケージのドリップカフェ

ご採用いただいた製品

空気圧縮機
アモルファスモータ 一体型 オイルフリースクロール圧縮機

はるかに小さく。はるかに自由に。
アモルファスモータを圧縮機本体と一体化することで、製品容積を従来比最大37%まで小型化し、省スペースを実現。また、設置場所の電源容量に合わせて出力切り換えができるパワーリミッタ機能※1の搭載で、より柔軟な使用が可能です。さらに、IE5※2クラスのアモルファスモータの搭載で省エネ性能も高めました。

主な特長
1. はるかに小さく 工場のスペースを有効活用し、生産性を向上
2. はるかに自由に 現場の電源容量に合わせた出力切換
3. IE5クラスの実現 アモルファスモータで達成する最高基準

※1 3.7kW機を除く(吐き出し空気量はカタログ値より減少します)
※2 国際電気標準会議(IEC)のIEC60034-30-2で現在策定議論中のモータのエネルギー効率ガイドラインで最も高いレベルのもの

画像5: 【お客さま導入事例 特別編】
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ロイヤルクリスタルコーヒー 自由が丘店

世界一のコーヒーをつくりたい、という願いを込めて

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( vol.121・2022年3月掲載 )

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