東名高速道路の建設など、日本の高度経済成長期における土木・建築の作業で大いに活躍したのがこの油圧ショベルUH03である。1965(昭和40)年、株式会社日立製作所(現 日立建機株式会社)の純国産技術により生まれ、約3年間製造された。
 それまでの油圧ショベルは1ポンプ1バルブ方式が主流だったが、同社では2ポンプ2バルブという日本独自の方式を開発。これによってブームの持ち上げと旋回という複合動作が可能となり、作業性・操作性を飛躍的に向上させ、後に多くの
メーカが採用した。仕様は、全高2.4m、全幅2.49m、総重量9t、
標準バケット容量0.35㎥、エンジンの出力は58馬力である。
 2018(平成30)年には独立行政法人国立科学博物館が認定する2018年度「重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)」にも登録された。日本で開発された油圧ショベルは、世界シェアの約7割を占めるまでに成長したが、本機はわが国の油圧ショベルの原点に位置する重要な機械遺産である。
(日本機械学会 機械遺産 第48号)

所蔵:日立建機株式会社 土浦工場

引用:日本機械学会「機械遺産」 機械遺産第48号 https://www.jsme.or.jp/kikaiisan/heritage_048_jp.html
協力・参考:日立建機株式会社 https://www.hitachicm.com/global/ja/

( vol.138・2025年1月掲載 )

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