養殖池水質管理支援システムに搭載された日立製品。 日立IoT対応産業用コントローラ「HXシリーズ」(上)、日立PLC「MICRO-EHVシリーズ」(下)
空気を原料とした酸素や窒素などを製造する産業ガス事業を出発点として、エネルギーソリューションやヘルス&セーフティー、アグリ&フーズ、海水事業など新たな分野に挑戦し、かけがえのない地球の資源を活かした事業を創出し続けるエア・ウォーター株式会社。「空気」と「水」を社名に冠した同社は、その名の通り、空気と水があるところに事業の可能性を見出しています。今回お訪ねした「杜のサーモンプラント・東神楽」は、日本の食の未来を拓く、おいしいサーモンの陸上養殖モデルプラント。日立産機システムのドライブ製品などが、プラントの水質管理を支えています。
画像1: 【お客さま導入事例 vol.163】
エア・ウォーター株式会社
杜(もり)のサーモンプラント・東神楽

人と自然にとってかけがえのない空気と水を活かして、社会と地球に貢献する

エア・ウォーター株式会社

代表取締役会長・CEO :豊田喜久夫
設立:1929(昭和4)年
所在地:[本社]大阪市中央区南船場2丁目12番8号 エア・ウォータービル
[杜のサーモンプラント・東神楽]北海道上川郡東神楽町字志比内73-3
従業員数:20,109名(2023年3月31日現在、連結)
事業内容:デジタル&インダストリー、エネルギーソリューション、ヘルス&セーフティー、アグリ&フーズ、その他の事業
https://www.awi.co.jp

「地球環境」と「ウェルネス(健やかな暮らし)」を軸に、2030年をめざす

 パーパスである「地球の恵みを、社会の望みに。」の実現に向け、お客さまや社会が抱える課題に真正面から向き合い、新たな価値の創造に挑戦し続けるエア・ウォーター株式会社。同社は、北海道を拠点として医療用酸素を製造、販売する株式会社ほくさん、西日本を中心に工業用酸素の製造、販売を手掛ける大同酸素株式会社、日本の高度成長を酸素で支えた共同酸素株式会社の3社が、「空気と水」を通じて産業と社会の革新に奉仕することを新たな使命とすることで結ばれ、2000年に設立されました。以来、産業ガスを軸に事業の多角化と、200社を超える積極的なM&Aにより事業基盤を強化することで、事業領域を広げグループ総合力を高めてきました。

 現在、同社を中心とするエア・ウォーターグループは、2030年に向けた事業構想として、「地球環境」と「ウェルネス」という2つの成長軸を設定し、これに沿って「デジタル&インダストリー」「エネルギーソリューション」「ヘルス&セーフティー」「アグリ&フーズ」の4つの事業領域に、「グローバル&エンジニアリング」領域を加え、モノづくりの現場で活躍する産業ガスやケミカル、暮らしに関わるエネルギー、人々の生命を支える医療や、農業・食品、物流、海水、エアゾールなどの多様な事業をグローバルに展開しています。2023年3月期には連結売上高1兆円を突破することで社会的な存在感を一段と高めるとともに、社会課題の解決を通じた成長の道を力強く歩んでいます。

画像: 養殖プラントの水質を守る養殖池水質管理支援システム

養殖プラントの水質を守る養殖池水質管理支援システム

 今回お訪ねした、「杜のサーモンプラント・東神楽」は、同社が北海道上川郡東神楽町に設置した陸上養殖プラントであり、2023年5月30日にオープニングセレモニーを行い、稼働を開始しました。同プラントは、地球温暖化や赤潮被害などによる天然魚の漁獲量減少、漁業従事者の減少や高齢化、輸入魚の価格高騰や供給不安定化などに対応して、自然状況に左右されにくく、しかも環境負荷の低い安定的な漁業モデルである陸上養殖分野で、プラントの設計、運転、メンテナンスまでをパッケージとして展開する、「陸上養殖プラットフォーム」提供事業を支える量産技術を実証するためのモデルプラントです。

画像: エア・ウォーター株式会社 アグリ&フーズグループ 陸上養殖事業部 サーモン量産飼育グループリーダー 大城優 様

エア・ウォーター株式会社 アグリ&フーズグループ 陸上養殖事業部 サーモン量産飼育グループリーダー 大城優 様

陸上養殖における課題をワンストップで解決する、新たなプロジェクト

 同社 アグリ&フーズグループ 陸上養殖事業部 サーモン量産飼育グループリーダーの大城優様は、「当社が多角的な経営をめざす中、2019年にグループ会社のエア・ウォーター北海道株式会社において、新事業開拓のための社内コンペが開催された際に、現在、ともにプラント運営に携わる紙谷が北海道における陸上養殖を起案し、見事に採用されたことから陸上養殖プロジェクトがスタートしました」と、新規プロジェクト誕生の経緯をご紹介されました。

画像: エア・ウォーター株式会社 アグリ&フーズグループ 陸上養殖事業部 サーモン量産飼育グループ 紙谷麻里江 様

エア・ウォーター株式会社
アグリ&フーズグループ 陸上養殖事業部
サーモン量産飼育グループ 紙谷麻里江 様

 同社では、養殖時に不可欠な酸素、エネルギー、人工海水などに加え、遠隔監視・鮮度保持・食品分析など、陸上養殖に不可欠なソリューションと、提携する株式会社カサイによる陸上養殖に必要なプラント技術を組み合わせることで、自社で陸上養殖事業を展開し販売するのではなく、陸上養殖を広く普及するための支援事業を展開できると判断し、プロジェクトがスタートしたといいます。

画像: 養殖されているウニ

養殖されているウニ

 「大変だったことは、プラントを設置するための場所が決まっていたわけではないので、広い北海道において、用地の選定から始めなければならなかったことです。陸上養殖に必要な豊富な地下水が取れることが第一の条件ですが、あくまで陸上養殖事業を検討されるお客さまに、直接見ていただくためのモデルプラントとして運用するために、来訪しやすい場所であることが重要でした。いくつかの候補地の中から、東神楽町の皆さまのご理解、ご協力をいただけたこともあり、旭川空港に近い当地を選びました」と大城様。「用地決定後は、雪が降り積もるまでに基礎工事を終え、建屋を完成させるために奮闘しました。冬になるまでに、地下水を加温する設備や水質維持に必要なかけ流しの排水設備などの付帯設備工事をスタートさせるためでした」と語ります。

 設計にあたっては、初期費用を抑えた生産効率の高い陸上養殖プラントの実現を目的としました。そこで「廃倉庫をそのまま使うことができるプラント」をコンセプトに、同じ広さの用地があれば、どこでも展開できることを実証したプラントが完成しました。

画像: 半閉鎖循環システムを採用した飼育水槽

半閉鎖循環システムを採用した飼育水槽

画像: 順調に成長するニジマスの幼魚

順調に成長するニジマスの幼魚

画像: ろ過装置の取水口

ろ過装置の取水口

北海道産のおいしいサーモンを育てるIoT化された養殖設備

 同プラントでは、おいしいサーモンを育てたいとの熱い思いから、北海道産にこだわった不妊性のニジマスの卵を使って稚魚を育て、海外産のサーモンに負けないブランドに育てたいと考えています。

 「海面養殖のサーモンよりおいしくなければ陸上養殖の価値が生まれません。そこで重要なことが、飼育水の溶存酸素量(DO値)、水温、塩分濃度、水素イオン指数(pH)、酸化還元電位(ORP)、電気伝導度(EC)などを最適に管理することです。従来、水質管理は経験と勘に頼っていたため、大量の養殖魚が斃死してしまうことも珍しくありませんでした。そこで陸上養殖プラントにおいて実績のあるレッキス工業さんと検討を重ね、同社製の高効率酸素溶解装置と養殖池水質管理支援システムを導入しました」と大城様は語ります。

 レッキス工業株式会社製の高効率酸素溶解装置は、酸素を効率良く水中に溶解させることができるので、高密度での飼育が可能です。また、同社の水質管理支援システムは、水質ごとの変動推移をグラフ化することで養殖池の状態を可視化し、PCやタブレット、スマートフォンを使った遠隔監視を可能としました。水質変動許容値を設定することで、設定した許容値から逸脱した場合はメール送信によりアラートを発出し、迅速な水質対策を促すことができます。

画像: エア・ウォーター株式会社 アグリ&フーズグループ 陸上養殖事業部 サーモン量産飼育グループ 三上慶一郎 様

エア・ウォーター株式会社
アグリ&フーズグループ 陸上養殖事業部 サーモン量産飼育グループ 三上慶一郎 様

 「陸上養殖において、水質管理の自動化、見える化をここまで実現した例は少ないので、レッキス工業さんの技術力を高く評価しています。また各種センサーの設定には日立産機システムさんのPLCが使われ、監視情報の一元管理には同じくIoT対応産業用コントローラや産業用無線ルータが使われています。いずれも、陸上養殖プラントの生産性向上、省力化、無人化に貢献する重要な機器です」と大城様からご評価をいただきました。

 同社では、長野県松本市において複合プラントや養殖消耗品、付帯設備の研究開発を担う新たなプラントを建設するなど、陸上養殖分野を、今後、大きく育てようとしています。日立産機システムはレッキス工業様とともに、日本における食料自給率向上に寄与する陸上養殖プラントの展開を支えていきたいと考えています。

画像: 日立IoT対応産業用コントローラ「HXシリーズ」

日立IoT対応産業用コントローラ「HXシリーズ」

画像: 日立産業用無線ルータ「CPTrans MEシリーズ」

日立産業用無線ルータ「CPTrans MEシリーズ」

画像: 日立PLC「MICRO-EHVシリーズ」

日立PLC「MICRO-EHVシリーズ」

画像: 各種センサーが常時水質を監視

各種センサーが常時水質を監視

画像: 水中で気泡を吹きつけセンサーを清掃する日立製ベビコン

水中で気泡を吹きつけセンサーを清掃する日立製ベビコン

スマート陸上養殖を実現し、持続可能な水産養殖業への貢献をめざす
レッキス工業株式会社

代表取締役社長:宮川一彦
創立:1925(大正14)年
所在地:大阪市中央区西心斎橋1丁目4番5号
従業員数:180名(グループ合計300名)
事業内容:パイプマシン・各種切断機・融着機・銅管工具・ダイヤモンド機械工具・環境機器などの企画、設計、製造、販売、水処理事業、ホースアメニティ事業など

画像: 現場の養殖池水質管理支援システム「Water Master」から送られてきた情報をチェック

現場の養殖池水質管理支援システム「Water Master」から送られてきた情報をチェック

画像: 高効率酸素溶解装置「O2MAX」(左) 養殖池水質管理支援システム「Water Master」(右)

高効率酸素溶解装置「O2MAX」(左) 養殖池水質管理支援システム「Water Master」(右)

画像: レッキス工業株式会社 新規事業部 H・A事業部 部長 今久保光一 様

レッキス工業株式会社 新規事業部 H・A事業部 部長 今久保光一 様

陸上養殖事業を加速させた酸素の溶解装置の開発
 配管工具の総合メーカーであるレッキス工業株式会社は、ねじ加工機をはじめとして、切断・穿孔(せんこう)機器、管端加工機、ガス用や配水用のPE管融着機などを開発、生産するリーディングカンパニーです。これまで大手のパイプメーカーや継手メーカーなどをビジネスパートナーとし、管をつなぐ技術、切断する技術を進化させてきました。この間、独自技術を活かして養鰻事業に向けた曝気用水車の開発を手掛けたことを機に、陸上養殖分野にも参入、事業を拡大してきました。
 「当初開発した水車は酸素供給能力には限界があったので、酸素を効率良く水に溶解させるために、酸素の溶解装置の開発に取り組み、陸上養殖の生産性向上に貢献できるようになりました」と語るのは、同社 新規事業部 H・A事業部 部長 今久保光一様です。「しかし、当初開発したマイクロバブル発生装置は、泡がはじけると酸素が空気中に逃げてしまうので、溶存酸素量(DO値)が限られてしまうという課題がありました。そこで、完全に酸素を水に溶け込ます装置の開発に挑戦し、タンク加圧式の高効率酸素溶解装置を完成させました。それが『O2MAX(オーツーマックス)』です」と今久保様は当時を振り返ります。この装置の大きな特長は、水中で曝気するのではなく、タンク内で高濃度酸素水を大量につくって供給することで、水中に溶け込んでいた二酸化炭素や窒素といった養殖に悪影響を与える気体を排出させることができることです。また本体には海水でも錆びない、劣化しない樹脂を採用したことで、高い耐久性を実現しました。陸上養殖に限らず水耕栽培にも使えるので、農業分野での応用も大いに期待されています。

画像: レッキス工業株式会社 商品開発部 商品開発3グループ グループリーダー 遠藤智之 様(左)、 松尾彬 様(右)

レッキス工業株式会社 商品開発部 商品開発3グループ
グループリーダー 遠藤智之 様(左)、 松尾彬 様(右)

陸上養殖をスマート化する養殖池水質管理支援システムの開発
 養殖魚が突然死ぬことを斃死(へいし)といいます。これまでは、養殖魚が斃死してから初めて水質を測定し、原因を追及することが多かったため、養殖経営を圧迫する大きな要因となっていました。「養殖魚の斃死を防ぎ、生産性の高い陸上養殖を実現するためには、人の勘や経験に代わって水質を常時監視できる水質管理システムが必要です」と今久保様は陸上養殖のスマート化の必要性を語ります。
 同社 商品開発部 商品開発3グループ グループリーダーの遠藤智之様は、「酸素溶解装置を導入していただいたお客さまから、いくら酸素を入れても水質が改善できない、とご連絡をいただいた時に、遠隔地のため適切なアドバイスができなかったというもどかしい思いをしたことから、遠隔監視、常時監視を実現するシステムの開発が始まりました」と語ります。それが、養殖池水質管理支援システム「Water Master(ウォーターマスター)」です。今久保様は、「このシステムにより、当社がこれまでに蓄積した独自のノウハウを活かし、省人力で安定的かつ最適な水質環境を実現することができるようになりました。エア・ウォーター株式会社様の『杜(もり)のサーモンプラント・東神楽』でも同じシステムが導入されています」と説明されました。
 同グループの松尾彬様は、「監視する項目は、溶存酸素量、水温、塩分濃度、水素イオン指数、酸化還元電位、電気伝導度などです。『Water Master』と『O2MAX』の制御には、日立産機システムさんの『MICRO-EHVシリーズ』というPLCを使用させていただいており、同じネットワーク上で動作状況を管理しています。さらに、『Water Master』と『O2MAX』のIoT化を実現するために、IoT対応産業用コントローラ『HXシリーズ』と産業用無線ルータ『CPTrans MEシリーズ』を導入しています。今後は、『O2MAX』や外部機器の駆動を自動制御することで、常に最適な水質環境を提供できるように、研究を進めていきます」とシステムの概要を説明されました。
 「陸上養殖プラントの水質管理システムをここまでIoT化し、遠隔監視、常時監視を実現している例はありません。陸上養殖においては、さらなる自動化、効率化、見える化が必要です。今後とも、日立産機システムさんのご協力をお願いします」との今久保様のご期待に応えて、今後とも水産養殖業のIoT化に貢献してまいります。

画像2: 【お客さま導入事例 vol.163】
エア・ウォーター株式会社
杜(もり)のサーモンプラント・東神楽

人と自然にとってかけがえのない空気と水を活かして、社会と地球に貢献する

お客さまのために力を合わせて —日立産機システム 製品関係者—

ドライブ製品の能力を活かして、陸上養殖の生命線、水質管理を支えています

 エア・ウォーター株式会社様の「杜(もり)のサーモンプラント・東神楽」に導入されたレッキス工業株式会社様の養殖池水質管理支援システムと高効率酸素溶解装置には、PLC 「MICRO-EHVシリーズ」と、遠隔監視・常時監視を可能にするIoT対応産業用コントローラ「HXシリーズ」、産業用無線ルータ「CPTrans MEシリーズ」が採用されたことで、食料問題の解決に貢献する貴重なプロジェクトに関わることができました。養殖池の水質を計測する水中センサー類を圧縮エアーで清掃するためにベビコンも導入していただき、例のない使われ方も学ぶことができました。今後もスマート陸上養殖を展開するお手伝いをさせていただきたいと思います。

画像3: 【お客さま導入事例 vol.163】
エア・ウォーター株式会社
杜(もり)のサーモンプラント・東神楽

人と自然にとってかけがえのない空気と水を活かして、社会と地球に貢献する

株式会社 日立産機システム 関西支社
第一営業部 ドライブシステム第二グループ
部長代理 瀬戸口信雄(右)
主任 浜田雅義(左)
岡本優大(中)

事業を通じて社会に貢献するお客さまとともに、さらに成長してまいります

 当社は創業以来、日立製品の特約店として、販売・設計・施工、保守サービスまで幅広く手掛け、お客さまのニーズにお応えしてきました。強みとするのはエンジニアリング分野であり、プラント単位でさまざまなお客さまに向けて、システムの導入をお手伝いさせていただいています。これまでレッキス工業株式会社様には、日立産機システムさんとともに、ガス用や配水用のPE管融着機の制御に使用するPLCなどのドライブ製品を採用していただいてきましたが、今回のエア・ウォーター株式会社様の「杜のサーモンプラント・東神楽」の養殖池水質管理支援システム向けの案件は、当社にとっては新しい分野への挑戦であり、学ぶことが多い大切な経験となりました。

日本電気機器株式会社
産業営業本部 電機システム営業部
部長 石塚義浩

画像4: 【お客さま導入事例 vol.163】
エア・ウォーター株式会社
杜(もり)のサーモンプラント・東神楽

人と自然にとってかけがえのない空気と水を活かして、社会と地球に貢献する

ご採用いただいた製品

IoT対応産業用コントローラ
HXシリーズ

進化するIoTニーズに対応する産業用コントローラ
生産現場の設備装置の制御と設備装置の情報の収集と処理、サーバなどとのシームレスな通信を担う産業用コンピュータの機能を持つIoT対応産業用コントローラ「HXシリーズ」。情報の収集(Sense)、多角的に分析(Think)、その結果に基づいた実行(Act)というサイクルの中で、Sense、Think、Actの機能を果たし、現場環境で使える信頼性や高度な制御機能に加え、オープン化、高性能化、シンプル化により、プログラミングの生産性向上と効率化に貢献します。

主な特長
1. 高機能モデル、CNCモーションモデル、ハイブリッドモデルはEthernet※1ポート 3ポート標準搭載
2. 情報系(Ethernet)、制御系(EtherCAT※2、EtherNet/IP※3)通信により自動機械・生産設備の中核制御と通信を一体化
3. 産業機器間のソフトインタフェース規格全モデルにOPC-UAサーバ機能搭載
4. CPUモジュールにSDカードを実装可能SDメモリによる現場でのデータロギングに対応
※1 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社の登録商標
※2 ドイツBeckhoff Automation GmbHがライセンスを供与する特許取得済みの技術、およびその登録商標
※3 ODVA,Inc.の登録商標

画像5: 【お客さま導入事例 vol.163】
エア・ウォーター株式会社
杜(もり)のサーモンプラント・東神楽

人と自然にとってかけがえのない空気と水を活かして、社会と地球に貢献する

製品の詳細や導入に関するご相談はこちらから

「HXシリーズ」お客さま向け研修会

IoT対応産業用コントローラ「HXシリーズ」の能力を 
フルに使いこなしていただくために

画像6: 【お客さま導入事例 vol.163】
エア・ウォーター株式会社
杜(もり)のサーモンプラント・東神楽

人と自然にとってかけがえのない空気と水を活かして、社会と地球に貢献する

習志野事業所内 教育センター 外観

お客さまのニーズや導入目的に合わせた研修プログラム 

 当社の習志野事業所では、設計者(担当者、技師、主任技師)が講師を務め、半年に1回の頻度でお客さま向けにドライブ関連製品の研修を開催しています。IoT対応産業用コントローラ「HXシリーズ」の研修は、初めて同機に触れるお客さまを対象とした初級編講座であり、難しいと思わせない研修内容や教材をご用意し、簡単なプログラムを作成できるまでの研修を行います。1回の受講では優れた機能のすべてを習得することはできませんが、お客さまのニーズに応じて特定の使い方に特化した研修を開催することも可能です。初級編を受講したお客さまが、ご自身でプログラムを組み始めるようになると、物足りない点が明確になり、個別研修を申し込まれることも珍しくありません。

5つのプログラミング言語に対応した、使いやすい「HXシリーズ」

 「HXシリーズ」は、国際標準規格IEC61131-3で定義される5つのプログラミング言語に対応し、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)に求められる制御機能に加え、高度な制御機構や、さまざまな現場環境に応じて使用できる信頼性を備えています。さらに、上位システムとシームレスに情報連携し、設備のDX化に必要不可欠な設備機器の情報を伝達する機能を有しています。馴染みのないお客さまでも、お使いいただくとプログラムの作成効率を大きく改善できることを実感していただけます。

レッキス工業株式会社様のケース

 レッキス工業様は、これまでにも研修を受講していただいていますが、今回は、「HXシリーズ」を担当する社内のプログラマ増員のため、初級編に加えてレッキス工業様用にアレンジした個別研修を開講しました。参加された方は演習を難なくこなし、不明な点については積極的にご質問されるなど、熱心に受講していただけました。
 今後は、多くのお客さまのニーズに応えて、カリキュラムの細分化や高度化を検討するとともに、お客さまがお好きな時間に、お好きな内容を受講できるオンライン研修の開講も検討し、「HXシリーズ」の優れた機能を使いこなせるプログラムの作成をお手伝いしたいと考えています。

画像: 今回、「HXシリーズ」研修の講師を務めた (株)日立産機システム 事業統括本部 デジタルイノベーション事業部 IoT機器設計部 IoT・アプリ設計グループ 主任技師 下田賢二(右)

今回、「HXシリーズ」研修の講師を務めた
(株)日立産機システム 事業統括本部 デジタルイノベーション事業部
IoT機器設計部 IoT・アプリ設計グループ 主任技師 下田賢二(右)

画像: 左:ドライブ関連製品の研修設備 中:研修用の「HXシリーズ」のシミュレーション画面 右:研修を受けるレッキス工業(株)の松尾様(左)と同 田渕様(右)

左:ドライブ関連製品の研修設備
中:研修用の「HXシリーズ」のシミュレーション画面
右:研修を受けるレッキス工業(株)の松尾様(左)と同 田渕様(右)

( vol.132・2024年1月掲載 )

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